blogブログ

HOME / ブログ / VEブログ / ペットボトルでわかるタイミングによる価値の変化

ペットボトルでわかるタイミングによる価値の変化

おやっ?
なんだか今までに見なかったサイズのペットボトルが販売されていますね。

最近、自動販売機でプチサイズの飲料(水)が増えてきたのにはお気付きでしょうか。

写真の販売機では、220ml 100円です。
今までは次の写真のように500mlサイズが多かったと思います。

単純に考えると、半分以下の量なのに100円?30円しか違わないの?なんか損した気分、なんて思いませんか?

たしかに値段と量だけを比較すると、220ml 100円は損した気分にもなります。

しかし、バリューエンジニアリングにおける価値という観点で分析してみると、必ずしもどちらが得(価値が高い)なのかは、使用者(買う人)とタイミングによって変化します。

ちょっと喉を潤したいというタイミングであれば、220mlならその場ででもすぐに飲み切ることができます。
逆に500mlとなると、一気には飲み干すことができないので、喉を潤した後にもそのまま持ち歩くことになります。

半分以下の量で30円安いだけではありますが、すぐにその場で喉を潤すだけで良ので、220mlという量が適しています。つまり、使用者にとって価値の高い商品になるのです。

別の場面を考えてみましょう。

会議前、ドライブの時、映画を観る前など、ある程度の長い時間の中で水を飲めるようにしたいような場合は、500ml位の量が必要になります。
このようなタイミングでは、220mlでは数時間ももたない上に500mlよりも30円しか安くないという、使用者にとって価値の低い商品になってしまいます。

VEの世界では、”価値 = 目的達成度 / 投入リソース(コスト)”で表します。「どの程度のリソースを投入して、どの程度の目的を果たせたか」が価値になるのです。

しかし、現実の世界では、同じ物であっても「タイミング」、「いつ」という要素で、価値が変化することもあるのです。

ブログ一覧へ戻る