Spring Bootの検証で感じたこと
Spring Bootでサンプルアプリケーションを作ることになったので、作成の過程で感じたことなどを書き残しました。
今回使ったバージョンは、今の時点で最新の正式バージョンだったSpring Boot 1.4.3でした。
この手の技術情報は、ネットも書籍も、古いバージョンで書かれていることが多くて、参考にならないことが多い。
今回のSpring Boot 1.4.3を使おうとした時も同様。
ネットで探せども探せども、バッチリはまる情報や、分かりやすい情報やサイトもなく。
こうなってくると、古い情報を参考にしながら、試行錯誤をしながら設定やコードを検証しながら進めるしかなくなってくる。
まぁ、こんな試行錯誤の過程もそれはそれで楽しかったり、勉強になりますし、嫌いではないのですが(笑)
ただ、今回はそれほど時間をかけている余裕もなかったので、ネット・書籍を漁りまくってみました。
そんな中で、今回、参考になって、Spring Bootの理解に役立ったのは、「はじめてのSpring Boot – スプリング・フレームワークで簡単Javaアプリ開発」という本でした。
自分でまともにプログラムを書かかなくなって久しく、細かな技術動向などにも疎くなっていたこともあって、この本での学びは、Spring Bootにとどまりませんでした。
なんといっても本格的にJavaを書いていたのは、コンサルティングファームへ転職した15年前位まででした。
そのため、Java8そのものの新仕様にも戸惑うことも多いくらいでした。
アノテーション?ラムダ式?
そこそこの新機能ならば、コードを見てそれなりに理解できるけれども、直感的に理解ができない新機能が多いのには我ながらビックリなほどでした。
細かな実践レベルでの技術の最新動向までは、キャッチアップしていませんでした。
しかし、この本では、Spring Bootで、JPA, Thymeleaf, Flywayなどを交えた技術・プログラム解説がされていたため、ページ数(191ページ)という薄さの割には、幅広く知識を得ることができました。
JPA, Thymeleaf, Flywayなんて、そんな技術が出てきていることさえ知らなかったので (^^;;)
色々な壁に当たりながらも、頭から最後までサンプルコードを書き、動かし、いじり、Spring Bootというものの大枠が理解でき、プロトタイプの作成までたどり着くことができました。
しかし、ものすごく便利になっていることを実感しました。
15年前、20年前には、あんな苦労していたのになぁ。。。ということを思い出しながら。
とはいえ、そんな便利な技術環境になるのにも、時間がかかるものですね。
こういった点が、実際に企業でシステム導入をする際に、採用技術の選択に悩むところであったりもします。
ユーザ側(私のようなコンサルタントでさえも)では細かな技術までの最新情報を押さえているわけではありませんし、選定のためにユーザ側で検証している余裕もスキルもありません。
このため、開発ベンダの提案を受け入れざるを得なくなる。
いざ作ってみたはいいけれど、開発中・導入後も採用した要素技術は、進歩し続けます。
開発した当時の開発者は、どんどん最新動向をキャッチアップし進歩し続けるわけです。
しかし、ユーザ側に対しては、最新ではない導入当時の技術環境での機能追加・改修にも対応していかなければならない。
いつの時代もこのようなイタチごっこは無くならないわけです。
むしろ、技術進歩の早い今の方がより矛盾した環境の中で、ビジネスにITを活用しなければいけなくなっています。
発注する側(ユーザ)も受注する側(開発ベンダ)も意識を変えていかなければならないわけですが、少しでも意識改革への助けとなる活動をしていければと思います。